
銀行のカードローンやクレジットカードのリボ払いなどで、毎月の返済が厳しく感じている人も多いでしょう。借入先が複数あると、どこにいくら返済していけば効率良く完済できるのか、わからなくなってしまうケースも珍しくありません。
そんなとき、カードローンの借り換えなら大きなリスクなく毎月の返済負担を軽減することができます。「債務整理には手を出したくないけど、借金問題は解決したい」と考えているのであれば、ぜひ利用を検討してみましょう。
この記事では、カードローン借り換えのメリットやデメリット、借り換え先選びのポイントや、金利が安い・審査が甘いカードローンなどについて、くわしく解説していきます。
借り換えに関するよくある質問についても回答しているので、カードローンの借り換えに興味がある人は、ぜひ最後までご覧ください。
カードローンの借り換えとは?
カードローンの借り換えとは、別の業者からお金を借りて、そのお金で現在借りているローンを完済することを言います。今後は新たにローンを組む業者に対して返済していくことになるので、実質的に借入先を乗り換えることになります。
例えば、A社に100万円の借金がある人が、D社から100万円の融資を受けてA社の借金を完済します。この場合、同じ100万円という額の借金でも今後はD社に対して返済をしていくことになるので、「A社の借金をD社に借り換えた」ということになります。
他にも、A社、B社、C社からそれぞれお金を借りている場合に、A社の借金のみをD社に借り換えるケースもあります。
借り換えの基本的な仕組み
カードローンを借り換えることで、金利が下がり返済総額や毎月の返済負担が軽減される可能性があります。
借りたお金を返済する際には併せて利息を返済する必要がありますが、借金の利息は「利息制限法」という法律で上限金利が決められています。
【利息制限法に伴う上限金利】
借り入れ額 | 上限金利 |
10万円未満 | 年20% |
10万円〜100万円未満 | 年18% |
100万円以上 | 年15% |
少しわかりにくいかもしれませんが、50万円借りていて金利が18%であれば、1年間で取れる利息の上限は「50万円の18%まで」という意味になります。つまり、貸金業者は、年間で9万円まで利息を請求できることになります(金利方式など、諸条件によって具体的な算出方法は異なります。)。
適用される金利が高ければ高いほど、その分、支払う利息総額も上がります。つまり、金利の高い業者から金利の低い業者に借り換えることができれば、支払う利息総額や毎月の返済負担を軽減できる可能性があるのです。
現在の状況 | |
---|---|
借入金額 | 100万円 |
金利 | 15% |
返済回数 | 36回 |
毎月の返済額 | 34,665円 |
利息合計 | 247,934円 |
カードローン借り換え後 | |
---|---|
借入金額 | 100万円 |
金利 | 4.7% |
返済回数 | 36回 |
毎月の返済額 | 29,836円 |
利息合計 | 74,091円 |
このケースで見てみると、借り換えによって毎月の返済額が4,829円引き下がり、利息総額は17万3,843円も軽減されることになります。適用条件次第では、カードローンの借り換えによって大きなメリットを得られるでしょう。
ただし、適用される金利は審査によって異なるため、必ずしも低金利が適用されるとは限りません。借り換えを利用する際は、あらかじめシミュレーションをしっかりと行いましょう。
適用金利や返済期間など、借り換え後の条件が良くなるかどうかも十分に検討する必要があります。
おまとめローンとの違い
おまとめローンとは、複数社からの借金を一つの業者に一本化することを言います。たとえば、A社、B社、C社から借金をしていて、その借金をD社のみにまとめるケースです。おまとめローンのイメージを掴むために、具体例を確認してみましょう。
【現在の状況】
(実質年率) | 借入利率借り入れ残高 | 毎月の返済金額 | 毎月の合計返済額 | |
A社 | 16.0% | 30万円 | 9,000円 | 36,000円 |
B社 | 17.0% | 40万円 | 12,000円 | |
C社 | 18.0% | 50万円 | 15,000円 |
【おまとめ後】
(実質年率) | 借入利率借り入れ残高 | 毎月の返済金額 | |
D社 | 15.0% | 120万円 | 24,000円 |
利息制限法で規定されている上限金利は、借入金額が高くなれば高くなるほど低くなります。そのため、複数社からの借入を一つにまとめれば、借入金額が大きくなり適用金利が下がる可能性があります。複数社に利息を支払うこともなくなるので、利息負担も軽減できるでしょう。
おまとめローンであれば、複数社からの借り入れを一つにまとめられるので、返済管理が楽になります。返済期日や返済額に頭を悩ませる必要がなくなるので、どこからいくらお金を借りているかがわからなくなっている場合には、おすすめの方法になります。
ただし、おまとめローンにも審査があるため、必ずしも審査に通るわけではないことは注意する必要があります。
カードローン借り換えのメリット
カードローン借り換えの主なメリットは、以下の4つです。
- 金利が下がり利息負担が軽減される
- 返済総額や毎月の返済額を減らせる
- 返済期間が短くなる可能性がある
- 借り換え専用ローンや銀行の借り換えローンなら、総量規制が適用されない
金利が下がり利息負担が軽減される
カードローンの借り換えによる一番のメリットは、金利の引き下げによる利息負担の軽減です。適用金利は、返済する利息総額に直接影響を及ぼします。金利が1%違うだけで、年間で支払う利息が大きく変わります。
たとえば、300万円借金している場合に、ローンの借り換えを行った場合のシミュレーションは以下のとおりです。
現在の状況 | |
---|---|
借入金額 | 300万円 |
金利 | 15% |
返済回数 | 60回 |
毎月の返済額 | 71,370円 |
利息合計 | 1,282,135円 |
カードローン借り換え後 | |
---|---|
借入金額 | 300万円 |
金利 | 14% |
返済回数 | 60回 |
毎月の返済額 | 69,805円 |
利息合計 | 1,188,242円 |
表を見ればわかる通り、金利が1%下がれば毎月の返済額は下がり、支払う利息の総額を9万円以上も減らすことが可能です。
このように、300万円の借金がある場合に低金利のローンへの借り換えを行うと、返済する利息総額が大幅に軽減される可能性があります。支払う利息が減れば毎月の返済額負担も軽減され、経済的にも精神的にも非常に楽になるでしょう。
返済総額や毎月の返済額を減らせる
借り換えによって金利が下がれば、利息負担が減るだけでなく毎月の返済額も減らせる可能性があります。適用金利や返済期間によっても異なりますが、返済額負担が軽減されれば、生活に余裕ができ貯蓄に回せるお金も確保できるでしょう。
毎月の返済負担が減れば、返済を滞納してしまうリスクも低くなります。返済総額が減れば完済までの道のりも見えやすくなるので、借金返済への不安を解消できるでしょう。
返済期間が短くなる可能性がある
借り換えによって利息負担が軽減されると、返済額の多くを元本返済に充てられることになります。また、毎月浮いた分のお金を、追加の返済に回すこともできるようになるでしょう。その結果、借り換え前よりも早い期間での完済を目指すことも可能となります。
返済までの期間を短縮できれば、その分、最終的に支払う利息総額も減ります。特に長期返済に苦しんでいた人であれば、完済までの道のりが見えやすくなったことで、返済のモチベーションを保つことにもつながるでしょう。
借り換え専用ローンや銀行の借り換えローンなら、総量規制が適用されない
借り換え専用ローンや銀行の借り換えローンを利用すれば、総量規制が適用されないため返済に十分なお金を借りることができます。
総量規制とは、貸金業者から借りることができるお金の上限に関する規制のことです。原則として、年収の3分の1を超えてお金を借りることはできません。すでに年収の3分の1を超える借金をしている場合には、フリーローンでの借り換えをしようとしても、総量規制により新たにお金を借りることはできないのが原則です。
この総量規制は「貸金業法」と呼ばれる法律で規定されており、貸金業法の適用を受けるのは貸金業者だけです。つまり、貸金業法ではなく「銀行法」と呼ばれる法律の規制を受ける銀行や信用金庫には、総量規制は適用されません。そのため、銀行の借り換えローンなら完済に十分なお金を借りることが可能です。
また、消費者金融の借り換え専用ローンは、新たな借入を目的とするローンではないことから、総量規制の対象外となっています。
カードローン借り換えのデメリット
カードローンの借り換えを利用すべきか検討する場合には、メリットだけでなくデメリットまでしっかり把握しておくことが重要になります。
カードローン借り換えによる主なデメリットは、以下のとおりです。
- 審査に必ずしも通るとは限らない
- 金利がそこまで下がらず、毎月の負担額が減らない可能性がある
- 返済期間が長くなることで返済総額が上がるリスクもある
- 借り換え手数料や振込手数料が発生することもある
- 借り換えにより使いにくくなる恐れも
審査に必ずしも通るとは限らない
カードローンの借り換えによるメリットは大きいですが、借り換えには必ず審査があります。審査に通らなければ借り換えを行うことができないため、人によっては手続きを進めることができない場合があるでしょう。
審査基準は金融機関や貸金業者によっても異なりますが、過去に返済を滞納していたり、金融事故の履歴が残っていたりした場合には、審査が厳しくなる可能性が高いといえるでしょう。
また、現在の借入総額が大きい場合や収入が不安定な場合などでは、借り換え先の企業にとって借金を回収できなくなる可能性が高いと判断をされる可能性があります
金利がそこまで下がらず、毎月の負担額が減らない可能性がある
現在利用しているローンの金利が低い場合、借り換えをしてもそこまで金利が下がらず、大きな利息軽減は期待できない可能性があります。たとえば、80万円の借金があり適用金利が17.0%だった場合、借り換えることで利息制限法における上限金利である18.0%が適用されてしまう可能性もゼロではありません。
もともと低金利のローンをさらに低金利のローンに借り換えることは難しいケースが多く、むしろ借入時よりも家計状況が悪化している場合には、厳しい審査結果となる可能性が高いでしょう。
借り換えをしたからといって必ずしも希望する金利が適用されるとは限らないことを、しっかり頭に入れておきましょう。
返済期間が長くなることで返済総額が上がるリスクもある
借り換えによって金利が下がったとしても、返済期間が長くなると返済総額がかえって上がってしまうリスクがあります。
返済期間が長くなればなるほど、その分、利息を支払う回数も増えます。返済回数が大幅に伸びてしまうと、結果として利息総額が増えてしまう可能性もゼロではありません。
借り換えを行う際は、毎月の返済額や返済期間についても慎重に検討する必要があります。家計状況やライフスタイルに合わせて最適な返済期間で借り換えを行ってください。
借り換え手数料や振込手数料が発生することもある
カードローンの借り換えには一定の手数料や振込手数料がかかる場合があります。借り換え自体に手数料がかからなかったとしても、契約書の作成費用などの諸経費がかかるケースも多いです。
おまとめローンのように複数社からのローンを借り換える場合には、借り換え手数料や振込手数料が大きくなる可能性もゼロではありません。その場合、金利の引き下げで減った利息が、手数料によって相殺されてしまうことになるでしょう。
そうなると借り換えのメリットがなくなってしまうため、借り換え時にいくら手数料がかかるのかは正確に把握しておく必要があるといえます。
借り換えにより使いにくくなる恐れも
カードローンの借り換えを行うと、借入先が変わることになります。返済期限や返済方法などが変わるため、今までよりも不便になる可能性もあるでしょう。たとえば、業者によって提携ATMが違うことから、今まで利用していたATMなどが使えなくなる恐れがあります。
カードローン借り換えを検討した方がよい人
カードローンの借り換えは魅力的ですが、人によっては借り換えが向いていないケースもあります。自分がカードローンの借り換えを利用すべきか適切に判断するためにも、まずは「カードローン借り換えを検討した方がよい人」を確認していきます。
- 今の金利が高すぎると感じている人
- 複数のローンを一本化したい人
- 毎月の返済額を少しでも抑えたい人
- 今のローンの使いにくさを感じている人
今の金利が高すぎると感じている人
現在借りているローンの金利が高い場合には、借り換えによるメリットが大きい可能性があります。特に、利息制限法における上限金利で返済を長期間続けている場合には、借り換えによる金利の引き下げで大幅に利息を減らせる可能性があるでしょう。
いくらであれば借り換えを検討すべきかは人によっても異なりますが、現状のローンで少しでも金利が高いと感じるのであれば、借り換えでどれくらい利息負担が減るかをシミュレーションしてみることをおすすめします。
複数のローンを一本化したい人
複数社からローンを借りていて返済管理が大変になっている場合、ローンの借り換えを検討すべき状況だといえるでしょう。
借入先ごとに返済日や返済金額が違っていると、どこからどれくらいお金を借りていて、いくら返済すべきなのかがわからなくなってしまいがちです。返済管理ができなくなると、いつまで経っても元本を返済できずに借金地獄に陥ってしまう可能性もあります。
返済管理が苦手で、完済までの道筋を立てられなくなってしまっている場合には、ローンの借り換えを検討するのがおすすめです。
毎月の返済額を少しでも抑えたい人
毎月の返済額を少しでも抑えたい場合には、ローンの借り換えを行うのが効果的です。
シミュレーション結果を見てもわかるとおり、借り換えにより金利を引き下げることができれば、返済総額や毎月の負担を軽減できる可能性があります。返済期間を伸ばすことができれば、その分、毎月の返済額を減らすこともできるでしょう。
現在のローンの返済額をこれ以上、下げることができない場合には、借り換えによりどれくらい毎月の返済額が減るかを調べてみるのもよいでしょう。
ただし、返済期間を伸ばすことで返済総額が上がる可能性もあるため、注意が必要です。
今のローンの使いにくさを感じている人
現在借りているローンが使いにくいと感じている人は、利便性の高いローンに借り換えるメリットが大きいといえるでしょう。
提携ATMの数や振込手数料の高さ、インターネットバンキング利用の有無やカスタマーサポートの不十分さなど、人によって不便を感じる場面はさまざまです。利便性の高いローンに借り換えれば、返済管理をストレスなく行えるようになるでしょう。
24時間対応可能なオンラインサービスやアプリなどが充実しているローンに切り替えることで、より計画的に返済を管理できるようになります。完済までの道のりも見えやすくなるので、返済のモチベーション継続にもつながります。
カードローン借り換えがおすすめできない人
一方で、カードローンの借り換えは誰にでもおすすめできる訳ではありません。ここでは、「カードローン借り換えがおすすめできない人」をご紹介します。
- 現在の金利がすでに低い場合
- ブラックリストに登録されていて、借り換え審査が厳しい場合
- 借入額が少なく、借入期間も短い場合
現在の金利がすでに低い場合
現在借りているローンの金利がすでに低い場合には、ローンの借り換えを行うのは避けた方がよいでしょう。すでに低金利の場合には、借り換えによりさらに低金利になる可能性は低いです。
また、ローンの借り換えにより手数料や振込手数料などが発生する場合には、借り換えによりかえって余計な費用が発生してしまい、利息削減の効果が薄れてしまう可能性もあります。
利息制限法に基づく上限金利、もしくはそれに近い金利に設定されていない場合には、借り換えシミュレーションを入念に行い、本当に借り換えをすべきかどうかを慎重に判断しましょう。
ブラックリストに登録されていて、借り換え審査が厳しい場合
返済の滞納や金融事故を起こしたことがあるなど、信用情報に傷がついている場合には、借り換えは実質的に難しいと考えておいた方がよいでしょう。
多額のお金を貸すことになるローンの借り換え先業者は、借り換えの際に入念な審査を行います。審査基準は公表されていませんが、返済を滞納していた情報などが確認できた場合には、返済能力に疑いが持たれて審査落ちする可能性が高まります。
また、借り換えの申し込みやローン審査の申し込みが短期間のうちに何度もあると、「この人はお金に困っていて返済を滞納する可能性がある」と判断されてしまう恐れも高くなります。
信用情報に不安がある場合には、むやみに借り換えの審査を申し込むのではなく、信用情報を改善することを優先しましょう。もし自力での対応が難しい場合には、弁護士などに相談して債務整理なども検討すべきでしょう。
借入額が少なく、借入期間も短い場合
借入残高がそこまで大きくない場合や、残りの返済期間が短い場合には、借り換えによるメリットが小さくなる可能性があります。「借入金額が10万円程度な場合」や「残りの返済期間が1年未満だった場合」には、利息負担軽減の効果はそこまで大きくありません。
むしろ、時間と手間をかけて借入手続きを行うよりも、このまま継続して返済をした方が効率的に完済を目指せる可能性があります。借り換え後の利便性を求めて別の業者への借り換えを行うこともできますが、その場合には、金利引き下げの効果はそこまで大きくないと考えておきましょう。
カードローン借り換えの流れと手順
カードローンの借り換えの主な手順は、以下のとおりです。
- 借り換えをする金融機関を決める
- 申し込みおよび審査
- 融資の受け取りとローンの一括返済
- 新しい借入先に返済をしていく
借り換えをする金融機関を決める
まずは、ローンの借り換えをする金融機関や消費者金融を決める必要があります。各社が提供しているサービスの内容には差があるので、借入条件を入念にチェックし、自分に合った借入先を選びましょう。
特に、今借りているローンよりも低い金利が適用されるかどうかはチェックする必要があります。ホームページの記載だけでなく、口コミや各サイトの評価などもチェックしておくと、審査後に後悔する可能性を減らすことができます。
申し込みおよび審査
借り換え先が決まったら、ローン借り換えの申し込みを行いましょう。申し込みはウェブで完結できるものも多く、24時間いつでも申し込み可能なものもあります。必要書類は申し込み先によっても異なるので、スムーズに手続きできるよう事前に申し込み方法などをチェックしておきましょう。
申し込みが完了すると審査が行われますが、状況によって数日〜3週間程度かかる場合があります。
融資の受け取りとローンの一括返済
無事審査に通れば、申請した業者から指定口座に現ローンを返済するためのお金が振り込まれます。その後、自分自身で各業者に返済し、完済した証明書を借り換え先の業者に提出することで手続きが完了します。
返済は自分で行うケースもあれば、借り換え先の業者が、現在借りている業者に直接返済してくれるケースもあります。あらかじめどのような流れになるかを、各社のホームページで確認しておきましょう。
なお、振り込まれたお金を返済に充てずに自分の趣味などに使ってしまった場合には、契約違反として全額一括返済を求められます。裁判を起こされ財産を差し押さえられるのはもちろん、悪質な場合には刑事責任を問われる可能性もあるでしょう。
新しい借入先に返済をしていく
現在のローンを完済したら、借り換え先のローンだけが残ることになります。今後は借り換え先の業者に対して継続的に返済をしていくことになります。
契約時に決めた金額を毎月支払うだけですが、借り換えのタイミングで現在の借金総額がわかるため、今後の返済計画についてじっくり考えるのがおすすめです。無理のない範囲で、かつ早期返済で利息負担を軽減できるよう心がけましょう。
カードローンの借り換え先選びのポイント
いざ、カードローンの借り換え先を選ぼうと思っても、数が多すぎてどの業者を選べば良いかわからなくなってしまうことも多いでしょう。
ここでは、カードローンの借り換え先選びのポイントをご紹介します。
- 審査に通りやすい借入先を選ぶ
- 低金利で借り換え可能かどうかチェックする
- 返済方法や使いやすさなど、自分に合った借入先かどうかを判断する
審査に通りやすい借入先を選ぶ
カードローンの借り換え先を選ぶ際は、できるだけ審査に通る可能性が高い業者を選ぶのがおすすめです。
カードローンの借り換えには審査があり、審査落ちすると融資を受けることができません。審査に通らなかった場合、すぐ別の業者に審査を申し込もうとする人もいますが、短期間のうちに何度も借り換えの審査を行うのは避けるべきです。
申し込み回数が多すぎると、「お金に困っている可能性が高く、返済を継続してくれる可能性が低い」とみなされてしまう可能性があります。
審査基準については公表されていないので一概には言えませんが、消費者金融よりも金利の低い銀行などの金融機関の方が審査が厳しいと言われています。
審査に通るか不安な場合は、大手消費者金融の借り換え専用ローンから検討してみるのがよいでしょう。
低金利で借り換え可能かどうかチェックする
カードローンの借り換え先で迷ったら、今借りているローンよりも金利が低くなるかどうかをチェックしましょう。
ローンを借り換える一番のメリットは、金利の引き下げによる返済総額や毎月の返済負担の軽減です。なるべく低金利で借りられる業者を選ぶと、借り換えによる恩恵を受けやすくなるでしょう。
シミュレーションを入念に行っておき、どの業者に申し込むのが一番メリットが大きいかを比較検討しておきましょう。
返済方法や使いやすさなど、自分に合った借入先かどうかを判断する
返済期日や返済方法など、借り換えを行うことでより使いやすくなるかも検討材料の一つです。返済管理が楽になったり、より便利なサービスを使えるようになるかを事前にチェックしておくことをおすすめします。
とはいえ、利便性だけを理由にローンの借り換えを行うことはあまりお勧めできません。借り換えの履歴も信用情報に登録されてしまうため、状況によっては今後のローン審査などに悪影響が出てしまう可能性があるからです。
借り換えのメリットは基本的に金利の引き下げにあるので、まずは低金利のローンを利用できるかを最優先に考えるようにしましょう。
借り換えにおすすめのカードローンを比較!金利が安い、審査が甘いカードローンは?
カードローンの借り換えを検討している人にとって、金利の安い借入先や審査が甘いカードローン会社は特に気になるところだと思います。
ここでは、「低金利でおすすめの銀行系カードローン」および「審査が柔軟な消費者金融系カードローン」をご紹介します。
低金利でおすすめの銀行系カードローン
低金利でおすすめの銀行系カードローンは、以下の通りです。
カードローン会社 | 適用金利 |
三井住友銀行カードローン | 1.5%~14.5% |
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」 | 1.4%〜14.6% |
みずほ銀行カードローン | 2.0%〜14.0% |
楽天銀行スーパーローン | 1.9%〜14.5% |
東京スター銀行「スターカードローンα」 | 1.5%~14.6% |
住信SBIネット銀行カードローン | 1.89%~14.79% |
PayPay銀行カードローン | 1.59%~18.0% |
セブン銀行カードローン | 12.0%~15.0% |
auじぶん銀行カードローン | 1.48%~17.5% |
オリックス銀行カードローン | 1.7%~14.8% |
イオン銀行カードローン | 3.8%~13.8% |
りそな銀行カードローン | 1.45%〜13.65% |
横浜銀行カードローン | 1.5%~14.6% |
ろうきんカードローン「マイプラン」 | 4.275%〜8.875% |
JAネットローン | 契約内容および各JAによって異なる |
※ 適用金利は2025年5月1日現在のものです。キャンペーン等により優遇金利が適用される可能性もあります。
銀行系のカードローンは、審査が厳しい分、低金利で融資を受けられるケースが多いです。ここでご紹介している金融機関の最低金利は「auじぶん銀行カードローン」の1.48%、最高金利は「PayPay銀行カードローン」で18.0%となっています。
審査が柔軟な消費者金融系カードローン
比較的柔軟に審査をしてもらえる消費者金融系カードローンのおすすめは、以下の通りです。
カードローン会社 | 適用金利 |
アコム「借換え専用ローン」 | 7.7%~18.0% |
アイフル「かりかえMAX」 | 3.0%~17.5% |
プロミス「おまとめローン」 | 6.3%~17.8% |
レイク「レイク de おまとめ」 | 6.0%~17.5% |
SMBCモビット「おまとめローン」 | 3.0%~18.0% |
JCB CARD「FAITH」 | 1.30%~12.50% |
ORIX MONEY「おまとめローン」 | 3.0%~17.8% |
※ 適用金利は2025年5月23日現在のものです。キャンペーン等により優遇金利が適用される可能性もあります。
消費者金融系のカードローンは、銀行系よりも審査が甘い分、金利も高めに設定されているケースが多いです。たとえば、大手消費者金融のアコムなどは、最低金利が7.7%と銀行系に比べるとかなり高めに設定されています。
また、銀行系では最高金利が14%〜15%前後で設定されているケースが多いですが、消費者金融の場合は18%前後で設定されているケースがほとんどです。
カードローンの借り換えで失敗しないための注意点
カードローンの借り換えで失敗しないためには、以下の2つの点に注意しておくことが必要です。
- 借り換え後のシミュレーションを入念に行い、無理のない返済計画を立てる
- 借り換えしたからといって、借金問題が解決したわけではない
借り換え後のシミュレーションを入念に行い、無理のない返済計画を立てる
カードローンを借り換えたからといって、借金がなくなるわけではありません。
借り換え後に失敗しないためにも、事前にシミュレーションをしっかり行い、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。毎月の返済額や返済期限を正確に把握し、着実に借金額を減らすよう心がけてください。
また、家計状況を見直して無駄な支出を減らすなど、完済に向けて自分でできる努力も行うべきだといえます。副業で収入を増やしたり、不要なサブスクリプションサービスの解約で支出を減らしたりするのもおすすめです。
ローンの借り換えを良い機会として、早期完済をするための方法をできる範囲で始めてみましょう。
借り換えしたからといって、借金問題が解決したわけではない
カードローンの借り換えで信用情報に傷がつくわけではないので、借り換え後も、他の消費者金融などからお金を借りることも可能です。
しかし、ローンを借り換えても借金がゼロになるわけではないので、生活状況の改善や借金癖を無くさないと、再び借金地獄に陥ってしまう恐れがあります。
ローンの借り換えは借金を完済するための一つの手段であり、借り換えるだけで借金の返済を免除してもらえる訳ではありません。借り換え後は新たに借り入れはせず、継続的に返済をしていくことを心がけてください。
カードローンの借り換えに関するよくある質問(Q&A)
まとめ|カードローンの借り換えで賢く返済負担を減らしましょう
カードローンの借り換えはメリットの大きい手続きですが、人によってはその恩恵を十分に受けられない場合もあります。メリットやデメリットを十分に理解したうえで、事前シミュレーションで具体的にどれくらい負担が減るのかを具体的に算出しておきましょう。
借り換え先を選ぶ際は、適用金利の低さをメインに考えるのがおすすめです。金利が低い業者から、審査の通りやすさ、利便性の高さなどを考慮して借り換え先を絞っていきましょう。
借り換えだけで借金問題が解決するわけではありませんが、毎月の負担を軽減や返済総額の軽減により、完済を目指しやすくなります。気になる方は、各社のホームページから借り換えローンの詳細をチェックしてみてください。